Chromosphere

私の中にある妄想の一片をここに流していきます。



Explanation*
   神と人が共存する世界。 太陽と月が欠けだす頃 全てが廻り始める    
   ***    
   イラスト中心創作ブログ    
   リンクフリーです。リンク画像は増やす予定です。    
       
   
Information*
   2016/01/03 魔唱族の紹介を投稿しました。    
   2015/09/18 新しいお話を投稿しました。    
   2015/09/08 常闇の一族の紹介を投稿しました。    
Categorys*
   イラスト       ストーリー       世界観    


罪#0*2

あの日はきれいな秋空だった。
憂鬱すぎる授業を終えた学校の放課後。いつものように寄り道しながら二人で歩いていた。

「あのさウルミロ。渡したいものがあるんだ」
少し戸惑いながら彼は話しかけてきた。
優柔不断なのはいつも通りで、俯きがちなのもいつもと同じだった。
「何よ」
そんな感じだから彼女も普段通りに返事を返す。

山茶花のつぼみがたくさん付いた生垣の隅だった。
「もうすぐ誕生日だったよね?少し早いけどこれ、プレゼント」
「こんなの貰っても喜ぶ女子いないわよ?」
彼がくれたのは刀身にきれいな装飾をあしらったナイフだった。
「それに、誕生日プレゼントなら誕生日当日に欲しかったよ」
苦笑いで誤魔化す彼に苛立ったり切なくなったり。
「ほら、だって、ウルミロは女の子だから僕が居なくても自分の身くらい守れないとね?」
たどたどしく、気恥ずかしそうに言葉を紡ぐ―この時は違和感なんて微塵も感じなかった―
「・・・あのねぇ、私、ツグミより強いの。知ってるでしょ?」
そうだったね。と、彼はまた苦笑いをした。
魔法が使えるウルミロと使えないツグミ。違いはこれだけだがその違いは大きい。
「で・・・でも今はまだ魔法使っちゃダメでしょ?」
「まぁそうだけど・・・」
口を尖らせ不満そうにしている彼女にツグミはもう一度
「ウルミロは女の子だから」と笑顔で呟いた。

夕陽が眩しい秋だった。