Chromosphere

私の中にある妄想の一片をここに流していきます。



Explanation*
   神と人が共存する世界。 太陽と月が欠けだす頃 全てが廻り始める    
   ***    
   イラスト中心創作ブログ    
   リンクフリーです。リンク画像は増やす予定です。    
       
   
Information*
   2016/01/03 魔唱族の紹介を投稿しました。    
   2015/09/18 新しいお話を投稿しました。    
   2015/09/08 常闇の一族の紹介を投稿しました。    
Categorys*
   イラスト       ストーリー       世界観    


手紙#2

「アカリさん、お手紙届いてましたよ。たぶん…双子ちゃんから」
「ありがとう。事務所離れてるのにごめんね」
いいんですよ。と言い手紙を届けに来た彼女は笑顔で部屋を後にした。
アカリが居るこの部屋は【月の守護計画研究所】通称【月】と呼ばれる部署だ。月宮一族の末裔である星野明は1年の殆どをこの研究所で過ごしていた。

週に1~3通届く手紙はここでの生活の一番の楽しみだ。差出人は「Gemini」。アカリは思わず頬を緩めた。
最初の頃は律儀に「星野煌、輝」なんて書いてあったのに、最近はずっとこのペンネームで届く。
「手紙届いたの?」
声をかけてきたのは研究員でアカリの夫である守だ。
「ええ。かわいい我が子たちから。読む?」
「うん…また君の事ばかりだね「母さま」って。あーあ、会いたいなー」
「何言ってるのよ。会いたいのは私も一緒よ?」
「でも僕は赤ちゃんの頃に会ったのが最初で最後だよ?アカリは2年前まで一緒だったでしょ?」
「私だけ育休貰っちゃってごめんなさいね」
いいよ。と微笑み軽く口付けを交わす。彼は優しく、許してくれるが、一緒にいた2年前まで父親のことを話していなかったので二人は父親が居ないと思い込んでいる。
「次お返事書くとき、あなたの事を書くわ。本当は会って、四人で話したいけれど…」
国を囲うように張っている結界が弱くなっている現在、ここを離れるわけにはいかなかった。それは彼にとっても同じことだ。
「僕がもっと装置よくするから。アカリの負担が軽くなるように。そしたら、みんなであの家で暮らそう。二人が待ってるあの家で」
「ええ…ありがとう…」
自然と流れる涙は暖かく、心を幸せで満たした。

-明日何があっても僕らは大丈夫だから-

私も大丈夫よ。あなたたちが居るから。
明日も明後日もその先も、あなたたちの未来を守るために
私たちは強く在れるの。